めぐるのものづくり ダイアログ・イン・ザ・ダーク✕会津漆器
ダイアログ・イン・ザ・ダーク✕会津漆器
"特別な感性"から生まれた漆器
「めぐる」の2種類の三つ組椀「水平」と「日月」の商品開発には、暗闇の中で行われる体験型プログラム「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」でアテンドとして活躍している3人の全盲の女性、川端美樹さん、足利幸子さん、大胡田亜矢子さんが参加しています。
アテンドとは暗闇の案内人のこと。 専門的なトレーニングを積んだ全盲の方にしかできない職業です。 視覚に頼らずに生きているが故に、ものの形や触覚を感じ取る優れた感性を持っているアテンドたち。 そのアドバイスを元に、腕利きの会津の漆器職人たちが1年間に渡って試作と改良を繰り返し「めぐる」は生まれました。
「めぐる」ストーリームービー
(2min)
めぐる開発パートナー
川端美樹(みきティ)
繊細な感性と敏感な触感覚で、
手から離したくない器の形を提案
出身地:広島県 出身校:フェリス女学院大学
ダイアログ・イン・ザ・ダークでのアテンド歴:2005年から現在
ふだん大切にしていること:いいことをたくさん考えること。笑顔で過ごすこと。しっかりと挨拶をすること。
足利幸子(ランラン)
絶妙のバランス感覚で
水平のアイディアを提案
出身地:和歌山県和歌山市 出身校:武蔵野音楽大学
ダイアログ・イン・ザ・ダークでのアテンド歴:2012年から現在
ふだん大切にしていること:3つあります。関わったみんなが楽しい気分になるようなキャラクターであること、何事もあきらめない粘り強さ、そしてユーモアのセンスです。
大胡田亜矢子(はーちゃん)
豊かな感性と
2児の子育て経験が合わさり、
こどもが使いやすい器を提案
出身地:静岡県沼津市 出身校:武蔵野音楽大学声楽科
ダイアログ・イン・ザ・ダークでのアテンド歴:2002年頃から現在
ふだん大切にしていること:味わうこと。食べ物だけでなく、物事や出来事など、流してしまわずに、一つひとつ意識して味わうことを大切にしています。思っていることをしっかり相手に伝える。そして聴くこと。
触覚のデザインから生まれた漆器(NHK-World)
NHK-World Design Talks Plusで「めぐる」が特集された際の映像です。ダイアログ・イン・ザ・ダークと会津漆器という2つの文化が融合したコラボレーションの様子が7分ほどでコンパクトにまとめられていますので、是非ご覧ください。
※この映像は日本語字幕付きです。字幕ボタンをオンにしてご覧ください。
ダイアログ・イン・ザ・ダーク
暗闇の中の世界を体験するドイツ発祥のソーシャル・エンターテインメント。参加者は完全に光を遮断した空間の中へグループを組んで入り、暗闇のエキスパートであるアテンド(視覚障がい者)のサポートのもと、様々なシーンを体験します。その過程で視覚以外のあらゆる感覚の可能性と心地よさに気づき、コミュニケーションの大切さ、人のあたたかさを思い出します。
1988年ドイツで、哲学博士アンドレアス・ハイネッケの発案によって生まれたこのイベントは、世界35か国・約130都市で開催され、1999年より日本でも16万人以上が体験。2009年3月からは東京外苑前に会場を常設。2010年からは、チームビルディング、コミュニケーション促進などの企業研修(ビジネスワークショップ)として、これまで400社以上に導入されています。2013年からは積水ハウスとの共創プロジェクト「対話のある家」を大阪で展開中。
<関連書籍>
「まっくらな中での対話」茂木健一郎 講談社文庫
「さよならの先」志村季世恵 講談社文庫
「暗闇から世界が変わる」志村真介 講談社現代新書
めぐるプロデューサー
バースセラピスト
志村 季世恵
めぐるのトータルプロデューサーとして、ブランドの世界観、商品コンセプト、ネーミング、カスタマーコミュニケーションなど全体の設計を担当。
1962年生まれ。1990年「癒しの森」を立ち上げカウンセリングを担当。クライアントの数は延べ4万人を超える。現在は「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の運営に力を注ぐ傍ら、フリーでカウンセリングやターミナルケアを行う。「こども環境会議」代表。「ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ」代表理事。4児の母。
Dialog in the Dark
志村 真介
事業家としての目線から、商品開発のプロジェクト・マネージメント、事業全体のビジネス・モデルの設計を担当。
1962年生まれ、関西学院大学商学部卒。コンサルティングファームフェロー等を経て1999年からダイアログ・イン・ザ・ダークの日本開催を主宰。1993年、日本経済新聞の記事で「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」と出合う。感銘を受け発案者ハイネッケに手紙を書き日本開催の承諾を得る。それ以降、視覚障がい者の新しい雇用創出と、誰もが対等に対話できるソーシャルプラットフォームを提供している。
めぐる監修
長光寺 住職
柿沼 忍昭 和尚
長年「応量器」を研究してきた第一人者としての視点から、「めぐる」の器のデザイン監修とそこに込められる禅の心を説いていただきました。
1956年、神奈川県生まれ。20歳で出家し、インドを放浪する。駒澤大学仏教学部卒業後、アメリカの禅センターを訪れた際に、ヒッピーとの出会いなどを通じて、形にとらわれない禅の道を追求することを決心、大本山永平寺で修行する。現在、住職をつとめながら、精進料理研究家として、食事を通して禅を学ぶ「食禅(じきぜん)」を教え説く。また、禅アーティストとして、アメリカや日本の各地で個展を開くなど、活動範囲を広げながら求道を続けている。
書籍『食禅 心と体をととのえる「ごはん」の食べ方』 知的生きかた文庫
めぐるロゴマークの由来
長方形の上下が湾曲しているかたち。
それぞれ、水平線に太陽が沈むライン(上部)、
水平線から太陽が昇るライン(下部)を表しています。
命の終わりとはじまりの循環。
このロゴマークは、次世代に暮らしとものづくりが
引き継がれる「めぐる」の意味そのものです。
お日様が昇り沈んでゆく様、
作る人とつかう人、
“めぐる”のロゴは
そのゆっくりの関係の様を
強く支えています。
このロゴは、めぐるのお椀の裏印にも押されています。
<ロゴマークデザイン>
めぐるクリエイティブ・ディレクター
有限会社ペーパーバック 則武 弥 氏