めぐるのものづくり めぐるの循環型ものづくり

めぐるの循環型ものづくり

「めぐる」は、“適量・適速生産”という言葉を掲げています。

めぐるがこの世に生まれてから十年弱、どのようなあり方が作る人・使う人、そして自然素材にとって最適なのか、様々な試行錯誤をしながら、私たちが辿り着いたのが、適切な量を、適切なスピードで、という今のものづくりです。

では、適量・適速とはなんでしょうか?

その答えはシンプルです。

適切な量とは、(漆器の素地になる)樹齢百年近くのトチの木、その1本を使って1年間で作ることのできる量

適切な速度とは、季節のめぐりと共に、年1回まとめて作るというペース

それが、作る人にも負担が少なく、使う方にも生産背景を楽しんでいただくことができ、そして、天然資源も無理なく無駄なく活かしていくことができます。

全てがその言葉の通りにうまくいく訳ではありませんが、それでも、自然の摂理に添った「循環型ものづくり」を追い求めていきたい。自然と共にある漆器本来のものづくりを取り戻していきたい。

そのような理想のあり方をみんなで実現していくためのチャレンジが、「めぐる」の“とつきとおかスタイル”です。

適量:無駄なく使うために

「めぐる」の器の素地になるトチノキや上塗りで使う漆の液は、東北の木こりさんや漆掻き職人さんから素性の分かるものを数年先の制作を見越しながら直接仕入れています。

それを無駄なくより有効に活かしたかたちで、お皿やお猪口、カップなど三つ組椀以外の様々な器もお作りしています。

適速:製作工程と季節

春に木地を挽き、夏から秋まで漆塗りや蒔絵をして、冬の入りに店頭に並んで、お正月の使用に合わせると。実は、この1年間の製作サイクルは自然のリズムや日本の気候に合ったものでもあります。 漆器の素地となる日本の広葉樹は、木の活動が止まっている冬の時期に山から切り出され、1年ほど寝かされて水分を抜いていきながら、まず荒型という大まかなかたちに削られます。その状態で乾いた春の季節を過ごした後で器のかたちに整形して「木地」が出来上がります。その後、塗師によって漆が塗られますが、漆は湿度と温度の影響を受けながら乾く塗料のため、よく乾く夏の時期に下地を施して、気候が安定した秋の時期に繊細な上塗りを行うことで、丈夫で美しい仕上がりとなっていきます 。

前年の冬

山からトチの木が伐り出され、板材や角材に製材されます。
1年かけて天然乾燥し、ゆっくり水分を抜いていきます。

その年の冬

木地師の工房でトチの木が「木取り」され、「荒型」という大まかなかたちに削り出されます。

5月まで

木地が十分に乾燥するようにさらにじっくり寝かされます。
その頃、塗師がめぐる用の漆を天日精製します(1年寝かせて来年度分の漆となります) 。

6月

木地師が木地を「仕上げ挽き」して器のかたちに整えます。

7月

塗師の工房に移り、木地に漆を染み込ませて固めます。
その後、丁寧に下地(漆と土の粉を混ぜたもの)を施し、しっかりした土台を作ります。

8月

下地の粒子を細かくしながらさらに下地を何層も塗り重ねていきます。
その頃、山では、漆を採取する「漆掻き」が最盛期を迎えます(数年後の材料になります)。

9月

下塗り→中塗りと漆だけでさらに塗り重ねていきます。

10月

最終工程となる上塗りをして仕上げます。

11月

皆さまのお手元にお届けします。
誕生花等の蒔絵をお入れする場合には、蒔絵師の元に渡り、一点一点手描きします。(そのため蒔絵入りの場合は、お届けまでさらに2ヶ月ほどお時間をいただきます)

12月

各ご家庭で最後のひと手間「枯らし(陰干し)」をしていただきます。
その頃、来期用のトチの木が山から切り出されます。

年末から

お使い頃となります。どうぞ日々の暮らしの中でお育てください。

※なお、上記のスケジュールは大まかなものづくりの流れを説明したものです。自然素材が相手の手しごとですので、その年の材料の調子や天候等によって、スケジュールが前後しますことをご了承ください。そういったリアルな現場の情報も“とつきとおか”のメールやお葉書ではお伝えしていきます。

めぐる工程見本
めぐるの工程見本(花塗り)

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