めぐるの漆器紹介 三つ組椀<水平>と<日月>

三つ組椀<水平>と<日月>

基本が美しく整う 三つ組のお椀

めぐる 応量器
めぐる 一汁一菜

三つ組椀<水平(すいへい)>と<日月(にちげつ)>は、「めぐる」の原点でありスタンダードす。

飯椀・汁椀・菜盛り椀として、日本人の食の基本に寄り添います。この一揃いがあれば、一汁一菜(いちじゅういっさい)が自然に美しく整います。一番小さなものは、子ども椀として使い始められるサイズです。

収納時には入れ子になり、きれいに重なるそのかたちは、禅の修行に用いられる「応量器(おうりょうき)」にヒントを得ました。応量器には、命の重さ、心の深さ、天地への感謝を学ぶためのデザインが施されています。

<水平>と<日月>は、適量生産による季節の循環に則したものづくりのため、年1回の受注期間を設けての数量限定・予約生産となっております。受注は、毎年12月15日〜3月15日の三ヶ月間のみです。
※お迎え方法の詳細は、こちらをご覧ください。

直しながら長くお使いいただき、人生を共に過ごす、お守りのような一揃いになってほしい、という願いを込めています。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク✕会津漆器

ダイアログ・イン・ザ・ダーク × 会津漆器

目を使わずに生きる方々は“触覚のプロフェッショナル”

<水平>と<日月>の心地よい肌触りや口当たり、そして抱き上げたくなる優しいかたちが実現したのは、商品開発に暗闇のソーシャル・エンターテイメント「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」で活躍する全盲のアテンドたちが参加しているから。「めぐる」は彼女たちの豊かな感性に、会津の腕利きの職人たちが丁寧に応えたことによって誕生した器です。

感性の対話から生まれた2つのかたち

水平 すいへい

「しっかりしていてこぼざず持てる。」
「手だけじゃなくからだ全体の重心が決まる。」
安心して抱き上げるような骨格があるため、
器の傾きが分かりやすく、
たしかな安定感のある凛とした佇まいの形です。

めぐる・水平・黒
日月 にちげつ

「ずっと手の中に包んでおきたい。」
「自分の唇と器の境目がわからなくなってくるみたい。」
思わず頬ずりしたくなる心地よさは、
まるで人のぬくもりそのもの。
日月を重ねるほどに愛情が増していく形です。

ラインナップ

水平 すいへい

花塗り:赤

木地溜(きじだめ)

花塗り:黒

四分一(しぶいち)

日月 にちげつ
日月(花塗り:赤)

花塗り:赤

日月(花塗り:黒溜)

花塗り:黒溜

木地溜(きじだめ)

四分一(しぶいち)

第9季より水平がリニューアル

第9季(2023年生産分)より、<水平>の器がリニューアル致しました。持ち上げやすくしっかり安定する今までの特長はそのままに、中椀と小椀の容量を大きくし、より日常使いしやすくなりました。日月の器との容量差もほぼ解消されましたので、よりお選びいただく幅が広がったかと思います。

【新旧水平の容量:すりきり】
・大椀 旧 420ml → 新 430ml(+10ml)
・中椀 旧 290ml → 新 340ml(+50ml)
・小椀 旧 200ml → 新 240ml(+40ml)


詳細は次項の情報もご覧ください。

水平/日月の形状や容量について

めぐるの三つ組椀を選ぶ際に、どの種類にするか迷われた際には、下記のポイントを参考にしてみてください。

水平と日月で迷われた場合、まずカタチについては、持ち上げやすさや安定感が抜群に優れているのが<水平(すいへい)>の器、手に包んだ時にすっと馴染む優しいかたちなのが<日月(にちげつ)>です。(人気が高いのは愛らしいかたちの日月の方ですが、ご高齢の方などでも本当に持ちやすいと言っていただくのは水平の器です。)

それぞれの容量及び適した用途は下記の通りとなりますが、水平よりも日月の方がやや容量が大きくなります。
どちらもトチの木を素地に使っていますので、どちらも軽いのが特長ですが、木地の製法の違いにより、より軽さを感じられるのは水平の方です。

それぞれ単品でのご購入も可能ですので、色違いや大きさ違いで組み合わせていただいて「夫婦椀」としてお迎えいただいたり、新婚のお祝いや結婚◯周年のお祝い、兄弟・姉妹のお子さんやお孫さんへの贈り物にもお勧めです。

なお、同サイズのお椀で、水平はスタッキングが可能ですが、日月はスタッキングが出来ません。

水平 すいへい
水平・並び

大:430ml 口径 12.6cm×高さ 7.3cm 重さ 約75g
(やや大きめのお椀。飯椀・汁椀共に使いやすいサイズです)
中:340ml 口径 11.7cm×高さ 6.8cm 重さ 約65g
(一般的なお椀。飯椀・汁椀共に使いやすいサイズです)
小:240ml 口径 10.3cm×高さ 5.5cm 重さ 約55g
(小鉢・菜盛り椀。離乳食や子ども椀にも適したサイズです)

日月 にちげつ

大:500ml 口径 13.0cm×高さ 7.2cm 重さ 約100g
(大きめのお椀。たっぷりの飯椀・汁椀、小どんぶりにも)
中:360ml 口径 11.9cm×高さ 6.2cm 重さ 約90g
(一般的なお椀。飯椀・汁椀共に使いやすいサイズです)
小:250ml 口径 10.8cm×高さ 5.3cm 重さ 約75g
(小鉢・菜盛り椀。離乳食や子ども椀にも適したサイズです)

花塗り/木地溜/四分一について

花塗り・木地溜・四分一というのは、漆塗りの技法の違いになります。

花塗り(はなぬり)赤・黒・黒溜

花塗りは、別名「本堅地・塗り立て」とも言います。素地となる木の上に下地(漆と土の粉末を練り合わせてペースト状にしたもの)を何度か塗り重ね 、さらに、漆だけで下塗り→中塗り→上塗りと繰り返します。本来のしっかりした漆器づくりの基本の塗り方で、下地があることで、耐久性に優れた器となります。仕上がりも艶々滑らかな肌合いとなります。(「花塗り」と呼ぶのは、最後の工程である上塗りの後で研ぎ出さずに、塗ったまま乾かすことでふわっと自然な風合いになる会津独特の仕上げ方です。)「めぐる」では、無油の漆で塗っています。赤/黒、それぞれで塗師の技で形状に合った色艶で仕上げています。特に日月の黒は、より柔かな表情になる黒溜(くろだめ)という技法で仕上げています。

水平・花塗り:赤
水平・花塗り:黒
日月・花塗り:赤
 日月(花塗り)黒溜
日月・花塗り:黒溜

木地溜(きじだめ)塗り

木地溜塗りは、「透き漆(すきうるし)」と呼ばれる混ぜもののない精製した漆だけで塗り重ねた塗り方です。顔料なども加えていませんので、漆の自然の色をそのまま活かしています。この塗り方の特徴である「透け感」を最大限引き出すため、全ての工程で国産の漆を中心に使っています。長年使っていくと、漆の中の茶色が抜けてきて、より透明感を増してきますので、使う中での経年変化も楽しめる器です。さらに、口縁(天縁)の一周だけは黒の漆で塗り、より心地良い口当たりを実現しています。トチの木の温もりが伝わる、やさしく落ち着いた雰囲気をお楽しみください。

水平・木地溜塗り
日月・木地溜塗り

四分一(しぶいち)塗り

四分一塗りの基本的な作り方は、花塗りと同じ製法になります。素地となる木の上に下地(漆と土の粉末を練り合わせてペースト状にしたもの)を何度か塗り重ね 、さらに、漆だけで下塗り→中塗りと繰り返します。その最後に、錫粉(すずふん)と炭粉(すみこ)を漆で定着させて独特の表情を出しています。
四分一(しぶいち)とは、もともと銅と銀を混ぜ合わせた合金のことで、銀の割合が四分の一であることからその名が付きました。四分一塗りは、その風合いを漆塗りで表現した珍しい技法です。サラサラした独特の手触りで傷も目立ちにくく、ひとつひとつ微妙に違った表情になるのも魅力のひとつです。

水平・四分一塗り
日月・四分一塗り


参考:拭き漆(ふきうるし) ※2021年で生産終了となりました

拭き漆には下地がありません。素地となる木に直接、 何度か漆を摺り込んでは拭き取るという工程を重ねます。下地がないため、木の木目が直接見えて、カジュアルに普段使いしやすい器となりますが、塗膜が薄いため、やはり耐久性には多少劣ります。木の導管にあたる部分などは、器の表面に多少ザラつきが残る場合がございます。毎日使う場合には、段々塗膜が擦り減ってきますので、5年に一度くらいは塗り直しに出していただくと、再び元気な器に戻ります。(塗り方が簡易なため、塗り直しも比較的簡単にできるというメリットがあります。)

日月・拭き漆:赤
日月・拭き漆:黒

4種類の耐久性を比較すると「花塗り・四分一>木地溜>>>>拭き漆」というイメージになります。漆器本来の丈夫な器は花塗りや木地溜です。拭き漆はカジュアルな<入門編の器>と捉えていただければ幸いです。

お色選びについて

器のお色や塗りについては、基本的にはお好みでお選びいただければと思いますが、使う際には次のような特徴があります。
赤の器は食卓が華やぎハレの日の気分を演出してくれます。普段の食事の際にも元気を貰える色です。
黒は料理と合わせやすい色。どんな食材を入れても引き立ててくれます。普段の食事に落ち着きや凛とした気持ちを与えてくれます。
木地溜は、自然なあたたかい雰囲気があり、様々なお料理やお部屋の雰囲気ともマッチする懐の広さがあります。
四分一は、洋食のお皿等とも合わせやすく、お洒落なテーブルコーディネートにもクールなアクセントを加える漆器です。

世界で一つだけの贈り物 - 誕生花蒔絵(たんじょうか・まきえ)

おひとりおひとりの誕生日には、366日それぞれ「誕生花」があります。誕生花は、生まれた月日にちなんだ花のこと。1日につき3〜5種類の誕生花がありますので、花言葉などを踏まえながら組み合わせをセレクトし、ブーケのかたちに図案化します。その都度一つ一つ図柄を考えて、漆で描き入れますので、この世で一つだけの器となります。器の裏に名入れも可能です。

我が子のように迎え、育てていく器

<水平>と<日月>は季節のめぐりにあわせてお作りしています。年1回冬に共同受注し、春から秋へかけて丁寧に製作。“とつきとおか”をかけて冬のはじまりにお届けします。

「めぐる」の器を実際にお手にとって触れて頂ける場所は、こちらでご案内しております。

電子パンフレット

めぐる

めぐる公式パンフデータ

ダウンロード

PDF(859KB)

「2015・2020年度 グッドデザイン賞」を受賞しました。

2015年度 ウッドデザイン賞

「2015年度 ウッドデザイン賞・審査委員長賞」を受賞しました。

2017年 環境省「第5回グッドライフアワード・エシカル賞」

2017年 環境省「第5回グッドライフアワード・エシカル賞」を受賞しました。


現在、三つ組椀<水平・日月>の第11季共同受注期間中です!

「めぐる」の三つ組椀<水平(すいへい)>と<日月(にちげつ)>は、適量生産による季節の循環に則したものづくりのため、年1回の受注期間を設けての共同予約生産となっております。ご注文は毎年<12月15日〜3月15日>の三ヶ月間のみお受けしております。現在、第11季(2025年生産分)のご予約を承っております。詳細はこちらの「めぐる公式オンラインストア」をご覧ください。今年もこの器をお迎えいただける皆さまとのご縁を楽しみにしております。
※新作の「めぶく」のご予約受付もスタートしております。その他、お匙・お箸・お皿・お盆・お猪口なども在庫販売しておりますので、どうぞご覧ください。

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